「きれいになった」と言われたチャットレディ―時代

「きれいになった」と言われたチャットレディ―時代

夫の会社が業績不振のため、ボーナスも滞ったり、残業代が出なくなってしまい、不安になりました。2人の娘はこれから小学校、中学と、お金がかかる年代に入っていきます。

私は、家計の足しにと、介護事業や宅配便の仕分け等のパートをしていましたが、入った分がすぐに出て行くといった感じで、不安は募る一方でした。

そんな時、大学時代の友人が、「チャットレディーは儲かるし、楽しい」と教えてくれたのでした。

その時点で私は、「チャットレディ―」という存在を知らなかったのですが、聞けば、見ず知らずの男性相手にエッチな自分を見せるという、きわどいお仕事ではないですか。

その友人は、「風俗のように実際にセックスするわけではないし、必ずしもエッチなことをしなくてもいい。とにかくお金が入ってくる」と言いました。

友人は半年ほどそのチャットレディ―の仕事をやって、100万近いお金を貯めたというのです。

私は迷ったあげく、”ものは試し”と、チャットレディ―に挑戦してみようと思いました。

友人に紹介してもらった会社の方に説明を受けたのですが、とても親切で誠実そうな雰囲気だったので安心しました。そういう仕事の方には、ちょっとヤクザっぽいというか、怖いイメージをもっていたので。

私が始めたとき、その業者には数十人の女性が登録していて、1年以上継続している人もたくさんいると聞いて、さらに安心しました。

チャットレディーのお仕事が始まりました。知らない男性たちが見つめる中、自分をさらさなければなりません。とても緊張して、体が震えました。

若い時のように体に張りがあるわけではないし、出産後、体型も崩れてしまっているはずです。

しかし、お客さんの男性たちは口々に、「きれいです」「そそられる」などと、お世辞かもしれませんが言ってくれて自信がもてました。

それに、若い女の子より、私ぐらいの年代の「人妻」がいいという男性も最近は増えてきているそうです。

私の体を見て、正直に反応している部分を見せてくる男性もいました。夫の以外のものを見ることはふだんはありませんし、夫のだって、しばらく見ていないので、とても驚き、また”こんなおばさんに感じてくれている”ということが、とても嬉しく、正直、女を取り戻したという実感がわいてきました。

チャットの途中で、相手のことが気に入らないと、チャットをやめて出て行く男性もいるのですが、そういう人はほとんどいませんでした。幸いに、私のことを気に入ってくれて、エッチな要求をしてくる人が少なくありませんでした。

そうしたエッチなことに対する抵抗感があった私ですが、しだいにそれが快感になっていきました。なんだか自分が、たくさんのファンがいる芸能人のような、そんな錯覚も覚えました。

こちらの顔はほとんど見せないので安心なのです。それをいいことに私は、男性たちに求められるままに、喜んでもらおうと、大胆になっていきました。

最初の報酬をいただいたとき、”あれだけのことで、こんなにもらえるのか”とびっくりしました。と同時に、今まで、大変な思いをして働いていたときのことを思い出し、その落差も実感しました。

そして、今まで自分の中でなりをひそめていた、性に対する憧れのような気持ちがますます高まっていると思いました。

男性たちとチャットした後、興奮を鎮めるために、自分を慰めるという習慣もできてしまいました。

“このままではまずいことになる”。そう思いながらもその仕事を続けていましたが、目標額が貯まった3カ月後、私はチャットレディ―の仕事を辞めました。

自分は、楽しいことはずっと続けていたいと思う性質です。自分で自分にブレーキをかけるのが本当に苦手です。

でも、自制心がある人は、やってみてもいいお仕事だと思います。

チャットレディ―をやっていたとき、周りの友人、知人から、「最近、きれいになった」と言われました。チャットレディ―の効果だったのかなと思いました。

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